環境保全への取り組み

東京・大阪工場のイースト培養臭気脱臭

大阪工場のイースト培養臭気脱臭設備

大阪工場では、近年の培養タンクの大型化に加え、排水処理槽の臭気吸引など設置当時の条件より臭気処理量が大幅に増加しています。そこで燃焼脱臭方式の中から一番効率の良いガス蓄熱の燃焼式脱臭設備を選択し、導入しています。これは900度に加熱して臭気を酸化分解し、排熱を蓄熱体で回収し有効利用するシステムです。
東京工場ではさらに改善を加え、さらに効率の良い排ガス熱交換器などを装備した蓄熱ガス燃焼式脱臭装置を導入し、工場からの臭気ゼロを目指しています。

CO2削減への取り組み

東京工場

東京工場の冷却用冷水製造冷凍機を、ガス吸収式冷凍機から省エネ型の電気式ターボ冷凍機と交換したことで、従来の冷却設備より冷却効率が高く、環境にやさしい設備へと生まれ変わり、年間のCO2排出量を約600 t削減しました。また、培養タンク用通気ブロワー更新時に、省エネ型の採用及び台数制御を行う方式にしたことにより、年間で75tCO2排出量を削減しました。
また、当社グループでは、2030年度目標としてグループの自社拠点でCO2排出量50%削減、2050年度目標としてCO2排出量実質ゼロを目指すことと設定し、省エネ活動を推進しています。

大阪工場の排水処理設備

大阪工場の排水処理設備

大阪工場の排水処理設備は省エネルギーと省スペースを可能としたものです。これは従来からあるメタン発酵方式や活性汚泥方式などを組み合わせたもので、大きさに比して性能がよく、最大の特徴は、メタン発酵で発生したメタンガスを、蒸気ボイラーの燃料として利用していることです。また汚泥は肥料として利用されています。

インドイースト工場のゼロ排水システム

インドのマハラーシュトラ州プネ市近郊のOYIイースト工場は、工場敷地外に排水しないゼロ排水システム(ZLD:Zero Liquid Discharge)を導入しています。濃厚排水は濃縮してボイラーで焼却するほか、希薄排水は浄化処理後に再生水として工場内で再利用することで、敷地からのゼロ排水を実現しています。また、工程から発生する汚泥は肥料原料として再利用されます。

廃棄物の削減

当社グループでは、環境課題中長期目標の中で新たに以下2点を2030年度目標として設定し、削減活動を推進しています。
  ① 食品廃棄物の50%以上削減を目指す(2016年度比)。
  ② 化石燃料由来のプラスチック使用量の25%以上削減を目指す(2019年度比)。

省エネ型ボイラーの設置

千葉工場には操作の簡単な省エネ型ボイラーを設置し、総エネルギー費の約1/4が削減できました。

LED照明の導入

千葉工場では、LED照明(発光ダイオード)を製品倉庫照明用に12台導入しました。従来の水銀灯照明はスイッチを入れてもすぐには明るくならず、寿命が短い等の欠点がありましたが、LED照明は消費電力と熱放出が少なく、寿命が水銀灯の約4倍と言われています。今後も、水銀灯からの取り替えを順次進めていきます。

食品廃棄ロスへの貢献

おにぎりのバラエティ化が進む中で、当社のおにぎり品質向上剤「ナイスライス結」「ナイスライス快」は、チャーハンなどの油が多く崩れやすい混ぜご飯のおにぎりの形状維持や、赤飯などのもち米のおにぎりをほぐれやすくするために役立ちます。見た目や食べやすさの向上だけでなく、製造工程などにおける形状が崩れることに起因した廃棄ロスの削減に貢献しています。