Caco-2細胞 単層膜形成用培地

Intestinal Epithelial Differentiation Media for Caco-2 Cells

概要

ヒト結腸癌由来細胞(Caco-2)は、過密培養により腸管上皮様に分化することが知られており、小腸における腸管機能を再現した細胞モデルとして、創薬研究分野などで広く利用されています。

本製品はCaco-2細胞の単層膜形成用の無血清培地です。本製品を用いることで、これまで約3週間要していた単層膜形成期間を約5日に短縮可能です。

なお、本品は毒劇物非該当品のため、管理・取扱いが容易です。

製品仕様

形態            :液状
血清            :不含
容量            :250 mL/本
保存            :冷蔵(1~10 ℃)
毒劇物         :非該当

※本製品は研究用です。臨床用途には使用できません。

基礎データ(参考培養例)

●Caco-2細胞の単層膜形成過程における膜抵抗値変化

Caco-2細胞を24ウェルプレートのカルチャーインサートに2x105 cellsで 播種し(day0)、翌日(day1)本製品(単層膜形成培地)に培地交換した。 以降、本製品で1~2日に1回培地交換を行い、膜抵抗値の変化を測定した。

●腸管吸収試験

本製品にて形成させた単層膜を用いてインサートA側から薬剤の吸収試験を行い、B側培地をHPLC分析することで吸収を評価した。透過係数は以下の式にて算出した。

薬剤 用途 透過係数 (cm/s) FDAによる透過性評価
Propranolol 不整脈、高血圧、心筋梗塞、緑内障、片頭痛の治療薬 8.7×10-6 High
Ketoprofen 経皮鎮痛消炎剤 5.6×10-6 High
Atenolol 狭心症治療 3.0×10-7 Low

※ 本製品にて形成された単層膜にてトランスポーター(P-gp、BCRP)発現をRT-PCRで確認しております。
※ 本製品にて形成された単層膜は Lucifer Yellow が透過しないことを確認しております。

関連キーワード

薬物動態 ADME、Caco-2、透過性試験、腸管吸収

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Caco-2細胞 単層膜形成用培地(日本語)

Caco-2細胞 単層膜形成用培地(英語)

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包装 製品番号
250 mL 47338000

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