
イーストの製造工程は、他の食品製造とはかなり異なり、「培養」がその中心となります。
培養とは、イーストが増殖するのに適した温度や栄養分、酸素などを整え、イーストを効率よく増やすこと。つまり、イーストがみずから行う増殖活動を助ける作業といえます。
種菌の培養
自然界に存在するさまざまなイーストのうち、最もパン作りに適した良質なイーストを種菌に用います。この種菌を、まず試験管やフラスコ内で培養し、ある程度時間が経過した後、さらに培養タンクへ移しながら増やしていきます。
原料調製
原料に使われるのは、砂糖きびから採れる糖蜜です。これを加熱殺菌処理してから、イーストの増殖に適した濃度に調製し、培養液を作ります。厳密には、原料というより、イーストを培養するための栄養分といえます。
培養
培養は、100〜200m3の大型タンクで行います。タンク内をイーストの活動に適した温度、pHの環境に整え、多量の酸素と培養液を送り込み続けることで、種菌は10数時間で10倍以上にも増殖します。この工程で、一度に10〜20tものイーストを得ることができます。
遠心分離
増殖したイーストを遠心分離機にかけ、培養液から分離します。さらに、取り出したイーストを何度も水洗いして不純物を取り除き、クリーム状のイーストにします。
脱水
クリーム状のイーストを脱水機に入れて水分を取り除きます。
排水浄化処理
遠心分離、および脱水工程で生じる培養液などの排水は、浄化設備で処理します。
成型・包装
脱水後のイーストを成型機にかけ、1個を500グラムに成型して包装します。
ドライイースト
脱水後のイーストは、乾燥させて顆粒状にすることも。これがドライイーストです。
出荷
包装されたイーストを、冷蔵庫で5℃以下になるまで冷やしてから出荷します。
